始 め ま し て

めまして。僕はこの情報発信基地の管理人、徳永真亜基です。

 聞いてほしいことがあります。

 中学の時の話です。この束縛と搾取の人間社会をいつの日か抜け出して、アラスカの大自然の中で自分たちだけのために汗を流す生き方をしよう、と誓い合った親友がいました。

 その親友は、18歳の時に自殺のような形で死んでしまいました。


「オレたち人間って、籠の中の鳥だと思うんだ。そして、その鳥は、死んでから大空に放たれる鳥だ」

 そんな言葉を僕の胸に突き刺したまま・・・・。


 僕の中には、その時から26年間経た今も引きずっている心の傷があって、恐らくそれが自分の救いがたい個性の一部になっているのです。

 籠の中はある種の人間たちにとっては居心地がいいものかもしれません。生まれてから死ぬまで面倒を見てもらえるし、適当に食べ物も与えてもらえるし、恐ろしい外敵から身を守ってもくれます。そのために人間は自分たちを閉じ込める籠を作ってしまったとも言えます。でも、それは大空を飛び回る自由と引き換えにしているのです。

は親友を死へと追いやったこの社会を恨みました。そして、この社会を作っている人間たちにも、同じ籠の中の鳥であることに気づかせるための遺書を書いて死んでやろうと、20歳代後半くらいまでずっと思って生きていました。

 復讐‥‥。

 言葉の爆弾を腹に抱えて、体もろとも空から急降下して、雨風を防ぐ屋根や壁を吹き飛ばしてやろう、と思ったのです。自分たちが作り上げてきた籠なんか、いかに脆いものだったのか、いかに嘘で固められていたかに気づかせてやろうと思ったのです。

 それと同時に、権威などというくだらないものを後ろ盾にしてしか威張れない人たちの、弱々しい裸の姿を鏡に映して見せつけてやろう、と。

んなが大学へ行くから自分も行き、みんなが結婚するから自分もする。学校に行くことになっているから自分の子供も学校へやり、他人の子には負けたくないからやれ勉強しろと言う‥‥。人間として本当に大切なものは何かを、自分の頭で一から考えることを放棄した生き方。それは楽な生き方かもしれない。社会の大勢に合わせていれば、大事に到ることもなく、楽をして甘い汁を吸えるというわけです。でも、その頃の僕にはそのことが許せなかった。

 なんてずるい生き方だろう、と思いました。

 少々の危険を覚悟してでも、籠の外に飛び出して真理を究明しようとするのが、せっかく生まれてきた人間としての義務のように感じていた僕から見れば、そしてよりよい生き方をしようと苦しみもがいていた僕から見れば、それは安易でずるい生き方に見えるのは当然のことでした。

局、そんな生意気な僕が今も生きているのは、当たり前のことだけど、遺書を書いて死ぬことが実行に移されなかったわけで、そしてその理由もいろいろあるけれど、最終的には、自分が弱かったからだと思う。

『ライ麦畑でつかまえて』の中で、主人公のホールデンが尊敬するただ一人の先生、アントリーニ先生が、次のような意味のことを言っています。「若者の特徴は、理想のために高貴な死を選び、大人の特徴は、理想のために卑小な生を選ぼうとする」

 僕は弱虫だったから、理想のための死を実行できなかったんだし、この歳になって卑小な生を選んでしまっているんだと思うのです。

友が死んでから、不幸なことに、僕の中には世の中のことや自分自身のことを籠の外側から眺めてしまう人間がいます。世の中のことや自分自身のこと全てを理解し解決をつけないことにはいられない人間がいます。
 
 だから、書かなければいられなかったのです。書くことによっていろいろなことを解決せずには生きていけなかったから。

「芸術」について‥‥。「幸福」や「人生」について‥‥。「愛」について‥‥。「宇宙」について‥‥。僕には考えなければいられないこと、理解せずにはいられないことがたくさんあります。

れらの答えは、すべて自分の中にありました。だから一言で言ってしまえば、僕の書いたもの全てのテーマは「自分探し」です。でも、自分を見つめるということはたやすいことではありません。自分の小ささや弱さを知り、自分の本能も目をそらさずに見つめなければなりません。徹底的に自己嫌悪に陥ったその先に‥‥僕は自分でも予想もしていなかったものを発見したのです。それは人類が遠い昔から追い求めていた、本当の幸福の意味だったのかもしれません。

 僕がホームページを開設しようと思った目的は、その発見したものをみんなにも知ってもらいたかったからです。そして、一人一人が同じように自分探しをすることで自分が幸福になるだけでなく、世界に本当の平和と幸福を実現できると考えたからです。そんなわけで、このホームページは、自分探しをテーマとした作品を掲載すると同時に、実は自分探しを通して世界に奇跡を起こそうと密かに企んでいるサイトなのです。

 僕は今、この情報発信基地から、生き残りの人生の全てをかけて、同じ星の上に生きる全ての人たちへメッセージを発信し続けようと思います。


                                          2001.12.1

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